9月の訪日客数、19%増の228万人に~重点20市場で最高値


 日本政府観光局(JNTO)が18日に発表した今年9月の訪日外国人旅行者数(推計値)は、前年同月比18・9%増の228万人で9月として過去最高となった。政府の訪日旅行の重点市場20カ国・地域すべてで9月の最高値を記録。1~9月の累計は、前年同期比17・9%増の2119万6千人となり、昨年より1カ月以上早く2千万人を超えた。

 9月の動向を見ると、中国は29・9%増の67万8300人。旅行需要が高まる中秋節の時期が今年は10月に動いたが、個人旅行の増加、訪日クルーズ船の寄港増加などで好調だった。

 中国の一部で訪日団体旅行を制限する動きがあるという情報について、観光庁の田村明比古長官は18日の定例会見で、「新たな情報はなく、個人旅行が6割を占める中で直近の訪日客数には影響はないようだ。国慶節(10月)にも相当来ている。長いスパンで状況を注視していきたい」と述べた。

 韓国は29・3%増の55万6900人。旧盆休暇の「秋夕」が10月に動いたが、LCC(格安航空会社)を中心とした航空路線の拡充などで大幅に増加。9月までの累計は522万人となり、過去最高だった昨年の年間値(509万人)をすでに上回った。

 香港も航空路線の拡充などで、26・4%増の16万5500人と堅調だった。

 台湾は0・1%増の34万7800人。9月として過去最高だったが、微増にとどまった。伸び悩みの要因は、中秋節の10月への移動、台風に伴うクルーズ船の一部欠航やキャンセルなど。

 欧米豪の市場では、米国が3・5%増の10万200人だった。伸び率が抑制された要因としてJNTOは「日米路線の新規就航などが重なった昨年に比べて、日本行きの航空券の価格が高どまりしていること」などを挙げた。豪州は6・5%増の4万3800人。日本航空の成田―メルボルン線開設などが好材料になった。英国は9・7%増の2万7100人、ドイツは8・6%増の1万8300人だった。

 東南アジアは、タイが10・8%増の4万9500人。旅行博への出展、広告の展開などの訪日旅行プロモーションで需要を喚起した。他はマレーシアが2・3%増の2万6500人、ベトナムが31・9%増の2万5400人など。

 9月の訪日外国人旅行者数のエリア別構成比は、東アジア(4市場)が76・7%、欧米豪(9市場)が11・2%、東南アジアとインド(7市場)が7・9%となった。

 
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