岡崎博門氏
◎…山形・蔵王温泉で300年余りの歴史を持つ高見屋旅館（タカミヤグループ）の16代目岡崎彌平治氏の次男。父、兄の彌門氏と共にグループのかじ取りを担う。昨年11月「木々と暮らす、薪火リゾート」としてリニューアルした、タカミヤヴィレッジホテル樹林のコンセプトデザインは博門氏によるもの。ＢＥＤ’ｎ ＯＮＳＥＮ ＨＡＭＭＯＮＤへのＷＥＢセルフチェックインシステムの導入なども主導する。
◎…中学卒業後蔵王を離れ、慶應義塾高等学校、慶應義塾大学、コーネル大学大学院で学んだ。高校、大学共にスキー部主将を務め、大学時代にはオーストリアなどを転戦、「スキーを名目に（笑い）、欧米の先進的スノーリゾートを視察して回ることができた」。故郷を出た15歳の時の「将来、蔵王温泉に何らかの貢献をしたい」という気持ちは今も変わらず、世界各地を見て学び、育んできた感性を、宿づくりに生かす。
◎…地元の若手でバインミーなどを楽しめるカフェ「蔵王カフェ＆バル Ｃｈｏｔｔｏ」を立ち上げたり、東北芸術工科大学の学生のプロジェクトに協力してコインランドリー併設のコミュニティカフェ「ＷＯＲＬＤ ＣＡＦＥ ＰＡＬＥＴＴＥ」を作ったりするなど、温泉街の課題解決にも意欲的。「地元のリソースだけではおもしろくない」と、地域外、業界外との連携にも積極的に取り組む。
◎…プライベートでは19年に結婚し、3歳の女の子の父親。週に1日は家族サービスに充てているが、「子どもと遊びに行く先でも『これは旅館に生かせるな』と考えてしまう」など最近はずっと「ＯＮ状態」だ。「大学院時代の友人たちが蔵王温泉を訪れた時に『いいね』と言ってもらいたい」との思いもモチベーションの一つ。世界のホスピタリティ産業の最前線で活躍する友人たちを常に意識する。「蔵王の温泉、自然は最高。大好きな蔵王温泉をもっと楽しくしたい」。山形県出身、33歳。【聞き手・小林茉莉】
岡崎博門氏
