高知県が出店準備を進めていた東京のアンテナショップが8月21日、中央区銀座1丁目にオープンする。名称は公募で決まった「まるごと高知」で、初の県直営店舗となる。NHK大河ドラマ「龍馬伝」の追い風を受け、年間売り上げ4億800万円、年間来館者100万人を目標に掲げている。
総工費は1億6千万円。運営は官民で組織する「県地産外商公社」が手がける。「高知の『ヒト、モノ、コト』が首都圏の人々と出会い、ハーモニーを奏でる場」を基本テーマとして、「女性にとってのお気に入りの居場所を目指す」と同公社。
場所はJR有楽町駅近くにあるリープレックス銀座タワー内。1〜2階と地下1階を使用し、フロア面積は計約480平方メートル。
1階は特産品を集めた物産フロアで、女性客を意識し、スイーツやアイスクリームなども販売する。
地下1階では県内市町村の観光パンフレットを置くとともに、ツアーデスクを設置し、観光相談にも応じる。旅行会社名は明らかにしていない。また、龍馬グッズや県立牧野植物園のミュージアムグッズなど、従来県内でしか手に入らなかった商品も取りそろえる予定だ。
2階はレストランで、「土佐料理を基本に、県の食材を使い、和洋にとらわれない新土佐料理を提供したい」という。
名称は一般から広く募集。4700件を超える応募の中から「高知のおいしいものを全部持ってきた」という意味を込めて決めた。
まるごと高知は観光などの情報発信拠点となる一方、地元産業の底上げを狙い、都内デパートや飲食店などに対する外商活動の拠点ともなる。このため、専属のスタッフも常駐する。
県の東京でのアンテナショップは築地(高知マーケット)と吉祥寺(高知屋)にあるが、運営は民間に委託しており、県は直接運営に関与していなかったが、今回、初めて運営に乗り出すことにした。