静岡市は12月18日、東京・芝公園の東京プリンスホテルで記者発表会を開き、発見された徳川家康の書状の原本や開園50周年を迎えた日本平動物園の取り組みなど、新しい観光素材を披露した。
冒頭あいさつした田辺信宏市長は、SDGs(持続可能な開発目標)を組み込んだまちづくりに取り組んでいることを強調し、「(市は)ワールドスタンダードの魅力を備えている。世界に存在感を示していきたい」と述べた。
家康の書状は、関ヶ原の戦いの直前に当時駿河を治めていた中村家へ宛てた原本で、これまで写しの存在は知られていた。原本は市が購入した。田辺市長は、「22年度に開館予定の歴史文化施設で公開する予定」としている。
日本平動物園の目玉はレッサーパンダで、絶滅の危機から救う活動を展開。13年から7年連続で自然繁殖に成功。19年6月に生まれたレッサーパンダは令和にあやかって「れいか」と名付けられた。レッサーパンダをモチーフにした新キャラクター「レッパーくん」も登場、場を盛り上げた。
世界で駿河湾と台湾でしか取れないのが桜えび。生で味わえるのは静岡市だけとあって、PRにも力が入り、取れたての生の桜えびが味わえる店も紹介された。
東京五輪・パラリンピック開催やインバウンドの増加を受け、旅館・ホテルのおもてなしも充実。市ホテル旅館協同組合の久保田隆代表理事(浮月楼)は「東京五輪期間中の宿泊先として市を選んでほしい」と呼び掛けた。
発見された家康の書状を披露する田辺市長