青森県はこのほど、昨年から取り組んでいる「観光ベンチャー創出事業」の補助金交付対象事業者を決めた。事業者には50万円を上限に補助金を交付するほか、来年度以降も継続的にフォローアップセミナーを開くなどの支援を行う。2010年の新幹線青森延伸を見据え、新たな観光ビジネスの掘り起こしと活性化を図る考えだ。
選定されたのは、下北観光研究会、おおまエスコートクラブ、ノースビレッジ、ブルーカンパニー、弘前観光コンベンション協会の5事業者。8事業者が申請し、審査会を経て決まった。
同県では審査会に先立ち、10月にブラッシュアップセミナーを開催。創業に向けた事業計画づくりのために具体的な助言を行った。今回選定した事業者のうち、おおまエスコートクラブは、このセミナーに参加、助言を受け選定に至った。
選定団体は今後計画に基づき、事業化を進めるが、県では各事業者に対してフォローアップセミナーを行い、事業を軌道に乗せるためのサポートを積極的に行う構えだ。
同県では昨年から、県内4カ所で、観光関連事業の観光ビジネスワークショップや星野リゾートの星野佳路氏を迎えてのビジネスフォーラムを実施。観光ベンチャー創出のための“種まき”を積極的に進めてきた。
同県商工労働部経営支援課の高橋牧子主幹は、一連の創出事業に、一定の成果があったとした上で、「県内各地でのワークショップ開催で開催地周辺に活気が生まれた。来年度以降、事業に結びつく案が多く出てくるはず」と期待感を示した。
同県では来年以降も同様の補助金事業を行うほか、ワークショップやフォーラムも継続的に開催する予定。