震災伝承施設に31件登録 


震災伝承ネットワーク協議会 在り方を議論へ

 国土交通省東北地方整備局や青森、岩手、宮城、福島の各県などでつくる「震災伝承ネットワーク協議会」は2日、岩手県の野田村復興展示室や宮城県の仙台空港など31件を新たに「震災伝承施設」に登録した。これにより登録総数は271件になった。

 震災伝承施設は東日本大震災から得られた実情と教訓を伝承する施設で、地域の防災力向上や被災地振興などにつなげる目的もある。民間団体や地方自治体が申請、同協議会が審査、登録する。

 施設は案内員が配置されているか、駐車場の有無などの基準で3段階に分類されている。

 最も充実度が高い「第3分類」には、岩手県宮古市の「津波遺構たろう観光ホテル」、同釜石市の「釜石祈りのパーク」、仙台市の「震災遺構仙台市立荒浜小学校」などがある。今回、宮城県名取市の「市震災復興伝承館」などが第3分類に登録された。

 2021年度については、震災伝承の在り方を議論する「震災伝承連絡会議(仮称)」を開催する予定。

 震災から10年が経過し、被災地では震災の記憶の風化が懸念され、新型コロナウイルスの感染拡大で伝承活動に変化がみられていることを踏まえ「各地で伝承活動を行う語り部や伝承施設管理者らが一同に集まり、課題や今後の方向性を議論する」としている。

 また、4月から始まる東北デスティネーションキャンペーン(DC)との連携も検討する。

 7月22日~8月7日、東北6県や新潟県の情報発信拠点「東北ハウス」が東京・JR秋葉原駅前のアキバ・スクエアに開設されるが、ここに「3・11伝承ロード」コーナーを設ける計画だ。

 東北ハウスは東北経済連合会が事務局を務める「東北ハウス」実行委員会が運営する。当初、20年夏に開設する予定だったが、コロナ禍を受け、延期となっていた。震災からの復興状況を伝える展示や、東北・新潟の観光魅力などを発信する場となる。

 
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