長野県「道の駅小谷」は、6月初旬にリニューアルオープンする。
2020年6月のリニューアルオープンで注目を集めているのが、道の駅としては、異例の高いデザイン性とSDGsの考えを取り入れた空間設計です。デザイン/施工は、株式会社山翠舎(本社:長野県長野市、代表取締役社長 山上浩明 ※以下、山翠舎)が担当。地元の古民家の部材を再利用する取り組みや、地元素材の活用、同じく地元職人による施工などにより、地方に残る経済圏を崩すことなくつくられました。小谷村の記憶を未来に残す道の駅が誕生します。
長野県小谷村にある「道の駅小谷」が6月初旬に、リニューアル・グランドオープンします。注目を集めている理由が、道の駅という商業施設にしては、異例の高いデザイン性とSDGsの考えを取り入れた空間に仕上がること。リニューアルデザインを担当したのは、古木™(古材)を使った商業空間・オフィスづくりで知られる株式会社山翠舎です。
地元にあるモノと人の循環によるサーキュラーエコノミー(循環型経済)を目指し空間づくりに取り組みました。まず、写真からも分かる力強い骨組みは、地元小谷に点在していた、築70年以上で倒壊、もしくは解体した古民家の梁や柱を、山翠舎で回収・加工したうえで、味わいを残しながらインテリアの象徴的な要素として再利用しました。
さらに、小谷の土を使用した左官壁や、小谷で活躍する陶芸家(荻原良三氏)が焼いたタイルを使ったバーカウンター、伊勢神宮の式年遷宮も手掛ける小谷屋根(松澤朋典氏)による「茅葺アート」など、地元ならではの素材やデザインをふんだんに取り入れています。
そして、その施工を行う際の左官職人(小林幸由氏)をはじめとした人材も、地元の職人が担当しています。小谷村由来の材料や地元に残る日本の技術をデザインに昇華し、リニューアルを行いました。
地方に残る経済圏を崩さず、その記憶を未来に残す取り組みは、長野県SDGs推進企業として登録されている山翠舎が得意とする取り組みの一つです。
ここでしか手に入らない商品を販売している道の駅小谷を、ここでしか体験することの出来ない空間とすることをテーマとし、ついに形になりました。