長野県の千曲市観光協会(会長=若林正樹・上山田ホテル社長)は3月27日、東京都のアルカディア市ヶ谷で千曲市の産業・観光懇親会を開いた。旅行業やマスコミなど約60人を前に、近藤清一郎市長をはじめ、同市の経済団体の代表者や旅館経営者らが独自企画の夜景バスツアーなどをPRし誘客への協力を求めた。
若林会長は「2月からバス会社と組んで、夜景やあんずの花を楽しむオリジナルのミニツアーを催行するなどさまざまな取り組みを行っているが、まだ磨きが足りない。もっと地場産業などと協力し、資源を生かす必要がある」と話し、「観光面から千曲市を発展させていきたい。そのためにも有益な意見を」と参加者に協力を求めた。
近藤市長は映画「楢山節考」に触れ、「千曲よりも『姨捨』という地名が知られているが、あまり良い印象を持たない人が多い。しかし姨捨伝説は実際は親孝行の話。四季折々の美しさに富み、上山田温泉もある千曲に全国のお年寄りを連れてきて」と訴え、今後全国各地で同様のPRを行うことに意欲を示した。
このほか地元の農業関係者や小売店なども参加、思い思いに千曲の魅力を訴えた。
同協会が東京で大規模な観光懇親会を開くのは初めて。千曲市は03年に旧更埴市、戸倉町、上山田町が合併して誕生した。観光協会も合併に伴い発足、第3種旅行業の認可も取得している。
近藤市長