
川内大綱引(写真協力・公益社団法人鹿児島県観光連盟)
国の文化審議会は1月19日、「佐野の天明鋳物(てんみょういもの)生産用具及び製品」(栃木県佐野市)を重要有形民俗文化財に、「法田山(はったさん)の田遊び」(静岡県袋井市)など4件を重要無形民俗文化財に新たに指定するよう、文部科学相に答申した。
答申通り認められれば、重要有形民俗文化財は227件、重要無形民俗文化財は333件となる。
佐野の天明鋳物生産用具及び製品は計1556点。鋳物生産の起源は天慶年間(938~947年)にさかのぼるとされ、梵鐘(ぼんしょう)や茶の湯釜、農具、生活用品など幅広い製品を鋳造しており、佐野の古い地名をつけて「天明鋳物」の名で広く知られる。
製作するために使われた木型や押型などの一連の道具も良好な状態で保存されていることから、鋳物生産の変遷を理解する上で重要な資料だと評価された。
重要無形民俗文化財の指定は法田山の田遊びのほか、「當麻寺(たいまでら)練供養」(奈良県葛城市)、「小豆島農村歌舞伎」(香川県土庄町・小豆島町)、「川内大綱引」(鹿児島県薩摩川内市)。
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