農水省「食かけるプライズ」、大賞に信州いいやま観光局


世界に日本の食をアピール

 農林水産省は「食かけるプロジェクト」の一環で実施していた、国内の食が絡んだ多様な体験事例を募集・表彰する「食かけるプライズ」について、10月11日、14件を表彰事例に決めたと発表した。「食かける大賞」には信州いいやま観光局(長野県)の「雪国体験×信州の食!『レストランかまくら』村」が選ばれた。表彰式は11月2日、東京・丸の内の明治安田生命ビルで行う。

 日本を訪れた外国人は滞在中に日本独自の食文化を体験するが、同省は帰国後も日本の食を再体験できる環境を整備し、農水産物や食品の輸出拡大につなげようと「食かけるプロジェクト」を実施している。

 食かけるプライズについて同省は、「日本には単に食べるだけではなく、食×エンタメ、食×アート、食×歴史など、食を通じて出会い、知り、深く共感できるような食体験がある。それらの食体験を募集し、集まったアイデアを選定、日本の食の魅力を発信する」(食文化・市場開拓課企画班)と狙いを語る。

 6~8月に募集を行い、167件の応募があった。(1)訪日客にとって魅力的な体験事例か(2)日本の食文化が世界へ効果的に伝えられる内容か(3)体験事例を通じて地域産品の消費(輸出)につながるか―などを基準に審査し、14件を決めた。

 審査委員には、小西美術工芸社社長のデービッド・アトキンソン氏やJTB地域交流事業推進担当部長の西川太郎氏、トリップアドバイザー社長の牧野友衛氏らが名を連ねている。

 信州いいやま観光局の表彰事例は、地元の人が作り上げる大きな「かまくら」の中で、伝統野菜の里いもなど地元野菜やキノコを使ったみそ仕立ての「のろし鍋」を食べる体験。外国人への影響も大きいとして大賞に選ばれた。

 「食かける賞」は、秋田犬ツーリズム(秋田県)の「食×本場のきりたんぽづくり×ほっこり農泊」、シェアプロ(東京都)の「食×料理のTSUKIJI COOKING」、京都おぶぶ茶苑(京都府)の「茶食×茶畑観光(ティーツーリズム)」が受賞。

 秋田犬ツーリズムは、大館市の農家民宿で農家の人と一緒に比内地鶏スープのきりたんぽ鍋を作ったり、農作業を手伝う内容。このほか、可能性のある食体験へ贈る「ネクストブレイク賞」に10件を選んだ。

 受賞した食体験については、外国人に向けた情報発信やトリアドなど予約可能な販売サイトへの掲載など、広くPRする。

 
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