農林水産省は、農山漁村の郷土料理の魅力を外国人旅行者に紹介しようと、英文のパンフレット「JAPAN’S TASTY SECRETS」を発行した。きりたんぽ鍋(秋田県)、ひつまぶし(愛知県)、宇和島鯛めし(愛媛県)といった郷土料理95品を紹介。観光庁、日本政府観光局(JNTO)などに活用してもらい、ビジット・ジャパン・キャンペーンと連携し、農山漁村への外国人旅行者の誘致を促進する。
英文パンフレット(カラー64頁)は、農山漁村を中心に親しまれている郷土料理に加え、宇都宮餃子(栃木県)、富士宮やきそば(静岡県)、横須賀海軍カレー(神奈川県)などのご当地料理23品も合わせて紹介した。農水省が2007年度に選定した「農山漁村の郷土料理百選」を基に製作されている。
英文パンフレットの監修には、日本のテレビ番組の英語監修を数多く手がける英国出身のアダム・フルフォード氏が携わった。フルフォード氏は1981年に来日、日本人女性と結婚し、現在は神奈川県在住。日本の食文化にも造詣が深い。
フルフォード氏は、「バラエティーに富んだ食材、料理にあふれるのが日本の食の魅力。外国人が食べてみたいと興味がわくように文章を工夫した」と話す。地方独自の豊かな文化を感じさせる「きりたんぽ鍋」、イベント的に楽しめる「わんこそば」(岩手県)、独特のにおいからチャレンジ精神をかきたてる「くさや」(東京都)、歴史が興味深い「海軍カレー」などを印象的な一品として挙げた。
英文パンフレットは1万部を作成。成田空港や関西空港に設置して配布するほか、観光庁やJNTOに海外の旅行見本市での情報発信に活用してもらう。