農林水産省は、「ため池」を地域資源として見直し、地域活性化の核として保全・活用される取り組みの機運を盛り上げようと、「ため池100選」を選定することを決め、20日、公募を開始した。
ため池は全国に約21万あると見られる。農業用水の水源として活用される一方、「地域の文化にも深くかかわり、周辺の農地や里山と一体となって多様な生物の生育・生息の場や環境教育の場にもなっている」(農村振興局防災課)とし、同省は地域振興の核となる可能性を秘めているとして注目した。
100選の対象は、(1)農業用の水源としてため池の貯留水が利用され、継続的に農業が営まれている(2)渡り鳥の飛来地として重要な役割を果たしている(3)都市農村交流や地域活性化の場として、スポーツ、レクリエーション、グリーンツーリズムに活用されている──などのため池。
公募期間は7月上旬まで。応募案件を確認し、委員会で100選の候補を選定。その後、一般突表を行った上で、来春をめどに100選として公表する。