建材メーカーの大建工業(大阪市)は19日、東京都台東区に「ユカリラ体感ショールーム」を開設した。「ユカリラ」とは、同社が2018年から販売している輻射(ふくしゃ)熱を利用した冷暖房システム。ショールームでは、その冷暖房効果や内部構造などを確認できる。
ユカリラは、エアコンの冷温風を、ダクトを通してパネルに送り込み、床からの輻射によって空調を行う。気流が直接人に当たらないため、肌表面から水分を奪いにくく、また、ほこりを巻き上げにくい。そのため、「小さな子供や、高齢者が過ごす住宅、幼保施設、高齢者施設などでも安心して使える」と同社。
広い空間でも温度ムラなく効率的な室温調整が可能なことから、体育館や倉庫などにも対応できるほか、電気代の節約効果も期待できるという。
ショールームは、冷房と暖房の効果を、季節を問わずに体感できるよう体感室を二つ設けた。「常に暖かい部屋と、涼しい部屋をそれぞれ体感してもらえる」と同社。併せて、床やダクトスペースの一部をスケルトン構造としているため、エアコンの風が通る流路や、輻射パネルなど、システム構造内部の一部も確認できる。
上席執行役員の内海健一氏は、「災害発生時に避難所としての使用が想定される公共・商業施設などへの提案を強化する」と話している。
ショールーム、ユカリラについての問い合わせ先は、大建工業快適空間部TEL03(6271)7782。ショールームの所在地は、東京都台東区上野5の6の11サンキビル8階。
ショールームをアピールする上席執行役員の内海氏