国土交通省の11日付の人事異動で、観光庁の久保成人長官が退任し、新しい長官に国交省航空局長を務めていた田村明比古氏が就任した。2008年10月の観光庁創設以来、5人目の長官。訪日外国人2千万人時代に備えた受け入れ態勢の整備、地方創生の施策をはじめ観光を通じた地域活性化などが当面の課題となる。
田村氏は、1980年4月に運輸省(現・国土交通省)に入省。鉄道局次長、航空局長などを歴任。観光関係では、2000年6月から運輸省運輸政策局観光部旅行振興課長、01年1月から国交省総合政策局観光部旅行振興課長を務めた。
退任した久保氏は、13年8月に長官に就任し、約2年1カ月にわたって観光庁のかじ取り役を務めた。在任中には、訪日外国人が年間1千万人を突破。外国人向け消費税免税制度の改正などを推し進めた。
田村 明比古氏(たむら・あきひこ)1980年4月運輸省入り。2010年4月大臣官房審議官(鉄道局担当)、11年8月鉄道局次長、12年9月航空局長。東大法卒。東京都出身。60歳。
田村長官