観光庁、旅館・ホテルの生産性向上へセミナー~日本旅館協会の提案で事業化


 観光庁は、旅館・ホテルの経営者などを対象にした生産性向上セミナーを全国10カ所で開催する。12日の北海道会場を皮切りに、来年1月の九州会場まで順次開催する。日本旅館協会が提案してきたセミナーが観光庁で事業化されたもので、現場レベルでの改善活動、旅館の統一会計基準に関する講義が行われる。

 サービス産業や中小企業などの生産性向上は、政府が経済分野の重要課題に位置づけている。今年5、6月に首相官邸で開かれた「生産性向上国民運動推進協議会」には、日本旅館協会の会員施設が取り組みの報告を求められるなど、宿泊業は対策が重視される産業の一つとなっている。

 日本旅館協会では、旅館の生産性向上への機運を高め、現場での改善活動を普及しようと、全国でのセミナーの開催を観光庁に提案していた。財務改善に関しても、旅館向けの統一会計基準、発生主義に基づく有効な月次決算の普及を目指していた。

 セミナーの講師は、「現場レベルでの改善」の部が、企業の改善活動などを支援する日本HR協会(大阪市中央区)の東澤文二氏、「統一会計基準」の部が、ヒューマンネットワーク(栃木県足利市)の福田茂夫氏。全国10カ所のうち、北海道では9月12日に札幌市で開催済み、東北は9月26日に仙台市内で開催される。

 10月には、北陸信越の長野会場(3日、長野市・長野バスターミナル会館、定員80人)と新潟会場(5日、新潟市・新潟県トラック会館、定員70人)で開催する。

 参加申し込みは、1週間前までに電子メールでセミナー事務局(mice@pasona.co.jp)に申し込む。件名を「宿泊業の生産性向上セミナー申し込み希望」として、名前、会社名、役職、電話番号、メールアドレス、希望会場を記載する。

 11月以降の開催に関しては、参加申し込み方法について近く観光庁のホームページに申し込みフォームを掲載する。

 11月以降のセミナーの日程、会場、定員は次の通りだが、会場については変更の可能性があり、参加申し込みに応じて詳細を案内する予定。

 近畿=11月7日、新梅田研修センター(大阪市)、定員120人▽中部=11月14日、イオンコンパス名古屋笹島会議室(名古屋市)、同60人▽関東=12月5日、パソナ会議室(東京都千代田区)、同40人▽中国=12月12日、中国運輸局会議室(広島市)、同50人▽四国=来年1月16日、四国運輸局会議室(高松市)、同70人▽九州=来年1月23日、九州運輸局会議室(福岡市)、同100人
 

 
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