西日本鉄道は3月22日、天神大牟田線の西鉄福岡(天神)—太宰府を結ぶ観光列車「旅人(たびと)」の運行を開始した。最近の鉄道各社は、「ななつ星」(JR九州)、「しまかぜ」(近畿日本鉄道)「スカイツリートレイン」(東武鉄道)など観光列車に力を入れており、太宰府や柳川などの観光地を抱える西鉄も同社初となる観光列車を導入して観光資源の有効活用に乗り出した。
「旅人」は6両編成で、名前は奈良時代の歌人、大伴旅人にちなみ、太宰府天満宮の西高辻信良宮司が名付けた。3500万円かけて既存の特急車両を改装し、車体には太宰府天満宮や九州国立博物館、だざいふ遊園地などの観光スポットを描いている。
内装には開運を願う「和文様」を、車両ごとに異なる6種類あしらい、海外からの観光客にも意味が分かるよう、英語と中国語、韓国語の説明書きを掲出した。
車内には、太宰府の観光パンフレットや物産品を展示している。
運行初日の3月22日には、西鉄福岡駅で関係者を招いて記念セレモニーを開催した。西鉄では運行開始に合わせ、同30日まで記念乗車券を発売した。
旅人は毎日9時46分西鉄福岡駅を出発し、太宰府駅到着後は、太宰府—二日市を平日は1日10往復、土休日は13往復する。全席自由席で通常運賃のみ(片道400円)で乗車できる。
西鉄初の観光列車「旅人」