愛媛県旅館ホテル生活衛生同業組合(大木正治理事長)は9月17日、同県大洲市内で支部長会を開き、昨年の西日本豪雨からの復旧、復興策を話し合った。
昨年7月の西日本豪雨では、大洲市内を流れる肱(ひじ)川の氾濫などで同市住民5人が死亡。家屋395棟が全壊するなど大きな被害を受けたほか、被災後も同市を含めた県内全域で宿泊キャンセルが発生するなど風評被害を受けた。
会では大洲市の担当者が市内の豪雨被害とインフラなどの復旧、復興状況を説明。同市の日本版DMO候補法人「キタ・マネジメント」の井上陽祐事業課長が「南予の地域資源を活(い)かした観光プログラムの企画・実施について」と題して講演した。
井上課長は「政府が打ち出している政策に乗り、歴史、文化など地域の魅力を世界に発信することが必要。臥龍山荘、大洲城、古民家など、地域の観光資源を積極的に保全、活用し、地域全体を巻き込んで『超・観光産業』を作り出したい」と述べた。
会では参加者が鵜飼船の乗船体験も行った。大洲市の肱川は岐阜市の長良川、大分県日田市の三隈川と並ぶ「日本三大鵜飼」の地。毎年6月1日~9月20日に行われているが、昨年は豪雨の影響で浮遊物や堆積物を避けた臨時コースで8月7日から運航。今年は通常の期間とコースで運航されている。