群馬県草津町の夏を彩る「草津温泉感謝祭」(主催・草津町、草津温泉観光協会)が1、2日、温泉のシンボル「湯畑」周辺で行われた。2日夕には湯畑側の旅館・一井で大沢正明知事、関係市町村の首長、JR東日本、旅行業者らを招いた祝賀懇親会が開かれ、親交を深めた。
感謝祭は土用の丑の日、丑の刻(午前2時頃)に入浴すると1年中無病息災であるという言い伝えにより、温泉の恵みに感謝する意味で始まった「丑湯祭」が起源。今回で72回目となる。
1日夕、第72代温泉女神の小林萌さん(24)が降臨、巫女と共に「源泉お汲み合わせの儀」や「分湯の儀」などを行った。翌日、町内の主要浴場に献湯。全ての儀式を終えた女神や巫女らが昇天する「女神昇天」=写真=では、眼前で繰り広げられる荘厳な儀式に観光客が大きな拍手を送っていた。
懇親会には招待者を含め、約110人が参加。主催者を代表して中沢敬観光協会会長、黒岩信忠町長があいさつした。
中沢会長は、「皆さんのおかげで(観光経済新聞社主催の)『にっぽんの温泉100選』で14年連続1位という称号をいただいた」と感謝の言葉を述べた。
黒岩町長は15年連続1位に意欲を示すと共に、草津温泉が「2017年アジア都市景観賞」を受賞したことを明らかにした。同賞は国連が主催し、アジア地域で他都市の模範となる優れた成果を上げた都市、地域などを表彰する国際的な賞。今年で8回目となる。草津の受賞は群馬県内では初めて。
来賓の大沢知事は「14年連続1位という輝かしい実績は群馬の観光に大きく貢献している」と高く評価。JR東日本の百瀬孝執行役員高崎支社長も「14年といっても大変な苦労があったと思うが、スリーワーク(ネットワーク、フットワーク、チームワーク)の成果が出ている」と述べた。
観光協会によると、2日間の入り込み客数は約1万4千人だった。