美しいまちなみ賞、大賞は栃木市と真庭市


 国土交通省は22日、美しい都市空間づくりの優れた地域として、2009年度都市景観大賞「美しいまちなみ賞」の受賞地区を発表した。大賞には、栃木市歴史的町並み景観形成地区(栃木県)と真庭市勝山町並み保存地区(岡山県)を選出した。優秀賞6地区、特別賞2地区も選んだ。

 賞の主催は、都市計画協会、都市景観形成推進協議会などで構成する実行委員会。国土交通省が後援している。学識経験者らでつくる審査委員会の委員長は、東京工業大学の中村良夫名誉教授が務めた。

 01年度から開始された賞で、NPOなどのまちづくり組織と地方公共団体とが協働して、景観づくりに取り組んでいる地域が対象。

 大賞を受賞した栃木市の町並みは、中心市街地の47.7ポイントが対象。栃木市商店会連合会、うずま川遊会、栃木の例幣使街道を考える会、栃木市などが景観づくりに取り組んでいる。

 栃木市の市街地には、旧日光例幣使街道、巴波川沿いを中心に、江戸、明治期の蔵、大正時代の洋館などが多数残されている。「蔵の街とちぎ」を目指し、大通りのシンボルロード整備事業による電線の地中化、巴波川の浄化対策や遊歩道整備とともに、「町並み修景ガイドライン」に沿って歴史的建造物を生かし、官民一体のまちづくりに取り組んでいる。

 審査委員会の講評では、「蔵や洋館が数多く残されているだけでなく、市民によって構成されている街づくり組織、イベント主催団体が多数存在し、活発に活動している」と高い評価を受けた。

 同じく大賞を受賞した真庭市の町並みは、勝山地域の61ポイントが対象。町並み保存事業を応援する会と真庭市が景観づくり、イベント活動などの事業を展開している。

 勝山地域は、古くから出雲街道が通り、高瀬舟を使った舟運の発着場として栄えた交通の要衝。江戸期に城下町を形成した歴史を持ち、白壁に格子窓、なまこ壁の集蔵庫のほかに、高瀬舟の発着場跡、武家屋敷などが残る。電線の地中化、文化交流施設の整備などを進めた。住民団体による空き家の管理運営、「のれんのまちづくり」事業なども行われている。

 他の受賞地域は次の通り。

優秀賞
浦安市日の出・明海・高洲地区(千葉県)、中津川市中山道馬籠地区(岐阜県)、大野市寺町通り地区(福井県)、岸和田市本町地区(大阪府)、富田林市富田林寺内町地区(同)、出水市出水麓地区(鹿児島県)

特別賞
富山市総曲輪地区(富山県)、浜松市東地区(静岡県)

 
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