第26回「人に優しい地域の宿づくり賞」が決定


厚労大臣賞に「長崎スカイホテル」 全旅連会長賞は「ryugon」

 全旅連が主催する第26回「人に優しい地域の宿づくり賞」の受賞者がこのほど決定した。最高賞の厚生労働大臣賞は長崎市の「長崎スカイホテル」、全旅連会長賞は新潟県南魚沼市の「ryugon」が受賞。表彰式は今月14日、松山市で開催の第101回全旅連全国大会の席上行われる。

 賞は全国各地の旅館・ホテル、旅館ホテル組合が参加または主催する活動の中で、高齢者をはじめ、全ての人々に優しい配慮がなされている活動を表彰するもの。今回は全国から20件がエントリー。有識者ら14人で組織する選考委員会(委員長=橋本俊哉・立教大学観光学部教授)による採点、審議で各賞を決定した。

 厚生労働大臣賞を受賞した長崎スカイホテルは、長期引きこもり、精神に障害がある人などにホテルを居所としてもらい、生活訓練を受けながら社会での自立を目指してもらう「宿泊型自立訓練」を令和4年4月から実施。開所から約1年で延べ30人を受け入れている。同5月には保護観察所から認可を取得し、罪を犯した人の生活支援も開始した。

 全旅連会長賞のryugonは、顧客が親戚の家に来た気分で宿泊施設の業務を手伝うことで、無料で宿泊滞在ができる仕組み「さかとケ」を構築。テレワークで勤務する30代の女性を中心に、昨年末から現在まで約50人が会員登録している。会員は知人に宿を紹介するアンバサダーとしての働きもしているという。

 観光経済新聞社社長賞は和倉温泉旅館協同組合(石川県)が受賞した。東宮殿下(後の大正天皇)の和倉温泉行啓時の休憩所として臨時で建てられた建築物「御便殿」が同温泉の二つの寺に移築保存されている。建物は使用後に取り壊されるのが一般的だが、同地では現存しており、平成29年に国有形登録文化財に指定された。同組合は地元高校の生徒や観光ボランティアガイドと連携し、希少価値のある御便殿を多くの人に知ってもらおうと、ガイド付きのツアーを企画。多くの観光客を集めるなど地域活性化に一役買っている。

 厚労大臣賞に賞金30万円、全旅連会長賞に同20万円、選考委員会賞、全旅連シルバースター部会長賞、観光経済新聞社社長賞などに同10万円、優秀賞に同5万円がそれぞれ贈られる。

 

 

 
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