空き家を民泊に再生 「アキサポステイ」東京新宿に第1号


リニューアル後

 不動産の開発やリノベーション、空き家再生事業を手掛けるジェクトワン(東京都渋谷区)はこのほど、東京・西新宿の一戸建て空き家物件を民泊施設「アキサポステイ初台」として再生し、4月26日にオープンしたと発表した。同社の空き家解決サービス「アキサポ」で民泊施設に転用した初の事例となった。今月中には2号目施設の開業も予定しており、急回復するインバウンド需要に対応する。

 「アキサポ」は空き家の利活用に特化した提案型サービスで、2016年に提供を開始。空き家所有者の悩みに対し、物件の売却や新しい施設への転用など、さまざまな選択肢の中から最適なプランを提案する。新しい施設への転用を選択した場合、対象物件を同社が借り受け、全額費用負担でリノベーション工事を実施した後、一定期間転貸。地域にマッチした空き家活用を提案し、空き家の再生を通じて地域コミュニティの活性化を図る。

 今回同社が借り受けた建物は、築48年の一戸建て物件。所有者が高齢で施設に入居したことをきっかけに、相続予定の親族から活用の相談があったという。物件は京王新線初台駅から徒歩7分という好立地で、訪日観光客に人気の渋谷や新宿といったエリアへのアクセス条件も良かったことから、宿泊施設として活用するに至った。同社の空き家活用は、これまでシェアハウスや飲食店舗、美容室など多岐にわたるが、民泊施設への転用は今回が初となった。

 リノベーションに際しては、民泊施設としてさまざまな点にこだわった。多くの国や地域から宿泊需要があることを見据えサイズの異なる寝具を設置したほか、連泊やワーケーション需要にも応えられるようWi―Fi設備や洗濯機、デスクといった家具家電も完備。グループ利用が前提のレイアウトで、最大6人まで宿泊できる。

 同館は現在エアビーアンドビーで宿泊予約を受け付け中。今回の開業に加え、今月15日には東京都武蔵野市に第2号施設となる「アキサポステイ吉祥寺」も開業する。



リニューアル前(上)と後(下)

 
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