神奈川県観光協会は9日、千葉県いすみ市と観光交流事業協定を締結した。今後、観光や特産品販売の分野で協力していく。同協会が国内の自治体と協定を締結するのは初めて。
東京湾アクアラインで神奈川県と千葉・房総半島間の行き来が便利になり、さらに圏央道の千葉区間一部開通で、神奈川県と房総半島東南部に位置する同市間の交通の利便性がさらに向上した。今後、神奈川県と同市の交流はさらに拡大することが期待される。
両者は7月、千葉県アンテナショップ(横浜市中区)に共同出展した。さらに同市は8月、同協会が運営するアンテナショップ「かながわ屋」(同区)を視察、今月1日には特産のコメとカキを販売した。20日には両者が協力して造成した神奈川県民向けのバスツアー「外房いすみの港の朝市バスツアー」を催行する。実際の旅行事業は近畿日本ツーリストが受託した。
これらの取り組みを積み重ねた結果、今回の協定締結に発展した。協定書の調印式は横浜市内の国土交通省関東運輸局で行われ、同協会の斎藤文夫会長と同市の太田洋市長が調印に臨んだ。
今後は、両者が相互に観光情報発信を行うほか、同市民向けの横浜、川崎、箱根、鎌倉方面のツアーや神奈川県民向けの田植え、稲刈りツアーの造成催行、かながわ屋と同市の大原漁港での双方の特産品販売といった分野で協力を進める。