白根山、噴火警戒レベル2に 草津温泉、GWへの影響懸念


 気象庁は22日、群馬、長野両県にまたがる草津白根山の白根山(湯釜付近)で、火山性地震が増加しているとして、噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)に引き上げた。観光道路「志賀草津高原ルート」の開通に盛り上がっていた草温温泉の観光関係者は「タイミングが悪すぎる。影響が心配だ。早く落ち着いてほしい」と早期収束に期待した。

 気象庁は「湯釜付近では火山活動が高まっていると考えられ、今後、湯釜火口からおおむね1キロの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性がある」(火山課)として、大きな噴石に警戒するよう呼びかけた。1月下旬に噴火した本白根山の火山活動の状況に変化はないという。

 草津温泉と長野県山ノ内町を結ぶ志賀草津高原ルート(国道292号)は20日開通したばかりだが、レベル2の決定を踏まえ、群馬県は当分の間、同ルートの殺生河原駐車場前(草津町)~万座三差路(嬬恋村)の8・5キロ区間を全面通行止めとした。

 同ルートは標高2千メートルの山々を越える、国内で最も標高の高い場所を通る人気の国道。積雪のため、冬季は一部区間が閉鎖され、例年4月に開通している。今年は本白根山噴火で開通が危ぶまれていたが、例年と同時期の開通に「ゴールデンウイークに間に合った」(草津温泉関係者)と喜んでいただけに、「(通行止めは)正直痛い」と無念さを隠さない。

 「(23日時点で)旅行会社や観光客からの問い合わせは少ない」と草津温泉観光協会。しかし、通行止めが長引けば観光への影響も出てくるとみられる。また、風評被害も気がかりだ。

 
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