環境省モデル事業 国立公園 滞在体験の魅力向上へ  十和田、中部山岳、大山蒜山 


新たな宿泊施設の誘致も

 環境省は、「国立公園における滞在体験の魅力向上のための先端モデル事業」のモデル地域として、十和田八幡平国立公園の十和田湖地域、中部山岳国立公園の南部地域、大山隠岐国立公園の大山蒜山地域の3地域を選定した。モデル地域では今後、自治体と連携し、民間の提案も取り入れながら、国立公園利用の高付加価値化に向けた基本構想を策定する。基本構想を踏まえ、新たな宿泊施設の誘致を含め、利用拠点の魅力向上につながる具体的な取り組みを推進する。

 インバウンドが急回復する中、環境省は、国立公園における滞在型・高付加価値観光を推進しようと、利用の高付加価値化の方向性、宿泊施設を中心とした利用拠点の魅力向上に取り組む先端モデル事業の進め方などを検討し、6月に「宿舎事業を中心とした国立公園利用拠点の面的魅力向上に向けた取組方針」を策定した。

 モデル地域では、「取組方針」に基づき、国立公園の利用の高付加価値化に向けた基本構想を今年度中に検討。推進体制の構築や実現可能性の検討を経て、1~2カ所の利用拠点を選定する。利用拠点の魅力向上に関してマスタープランを作成し、自然体験アクティビティと連携した国立公園ならではの体験を提供する宿泊施設の誘致などの事業に取り組む。

 利用拠点について「取組方針」では、「地域ならではの自然体験アクティビティと宿泊が一体となった利用を実現する利用拠点を目指す」としている。宿泊施設に関しては、既存の利用拠点において宿泊施設を含む面的な再整備を総合的に実施する場合や、宿泊施設を核とした利用拠点を新たに設定する場合を想定する。

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