温泉文化「ユネスコ無形遺産に」 群馬で登録推進協設立


17日発会、県内5団体で構成

 
 国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産への「温泉文化」登録を目指し、群馬県で登録に向けた組織が設立されることが明らかになった。「温泉文化は観光立国日本を支える最も重要な要素」と捉え、全国の温泉地に登録の意義を訴え、機運を高めていく。先ごろ、男鹿のナマハゲ(秋田県)など8県の10行事で構成される「来訪神:仮面・仮装の神々」が無形文化遺産に登録されたばかり。「温泉文化も」と関係者は意気込む。

 設立されるのは「温泉文化ユネスコ無形文化遺産登録推進協議会」(仮称)で、12月17日、前橋市の群馬県庁で発会式を開く予定。

 発起人代表は県温泉協会の岡村興太郎会長が務め、発起人に中沢敬・草津温泉観光協会会長、森田繁・県旅館ホテル生活衛生同業組合理事長、市川捷次・県観光物産国際協会理事長、星野寛・温泉文化研究会会長の4氏が名を連ねている。

 関係者によると、発会式には県内の旅館・ホテルをはじめとする観光関係者、関係自治体の議員らのほか、温泉地にゆかりのあるご当地キャラクターも出演、発会式を盛り上げる予定。

 設立趣意書案によると、群馬県は「にっぽんの温泉100選」(観光経済新聞社主催)で15年連続1位の草津を筆頭に、伊香保、万座、みなかみ18湯、四万の四つの温泉地が50位までにランクされていることや、年間延べ宿泊者の都道府県ランキングで4位に入っていることなどを挙げ、「わが県が温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録の先導役となることに異論はないだろう」としたうえで、「観光立国日本の原動力である温泉文化の登録を群馬の地から推進していきたい」としている。

 発起人の1人、中沢氏は「協議会設立をきっかけに、趣旨に賛同し、登録の機運が各地で高まればいい。群馬だけでできることではない。足並みをそろえて取り組むことが大事だ」という。日本温泉協会は登録の動きを歓迎、「実現に向け応援したい」と話している。

 温泉文化が仮に無形文化遺産に登録されれば、群馬には世界文化遺産の「富岡製糸場と絹産業遺産群」、「世界の記憶」の「上野三碑」(こうずけさんぴ)とともに、ユネスコ三大遺産がそろうことになる。

 
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