楽天トラベルは11月22日、三菱UFJリサーチ&コンサルティングと合同で、セミナー「国内外での競争力を高める観光まちづくり」を、東京都港区の三菱UFJリサーチ&コンサルティング(オランダヒルズ森タワー24階)で開催した。山本考伸・楽天トラベル社長らが、自治体や観光業界の関係者50人を前に講演を行った。
山本社長は、インバウンドについて、アジア市場は伸び続けていると指摘。楽天トラベルも昨年9月、インバウンド事業の強化に踏み切った結果、参画施設数が5500軒から1万8千軒以上に急増したことを明らかにした。
行き先も定番の東京や京都、大阪だけではなく、富士山がある山梨や自然豊かな北海道などのシェアも伸びていると紹介した。
訪日外国人の特徴として「新しい場所に行きたい」「SNSで自慢したい」「珍しいものをみたい」を挙げ、特にホテルや街中でフェイスブックなどSNSができるWi—Fi(無線LAN)環境の充実を訴えた。
その後、楽天リサーチの畠中洋之・調査分析部リサーチャーが旅行について全国の15〜69歳を対象にしたインターネット調査の結果を紹介した。
まず、来年4月の消費増税の影響について、旅行費用が安価の場合は影響が大きいが、8万円以上の比較的高額な場合は少なく、宿泊費の抑制や旅行回数を減らす人より目的地の変更を考える人の方が少ないという結果を発表。
さらに、国内旅行でのSNS利用率は6割弱、旅行中の情報端末での情報収集(ニュース・天気、地図、交通など)は8割以上と、旅行とインターネットの関係はますます重要になっていると指摘した。
山本社長の講演の前には、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの妹尾康志・観光政策室主任研究員が「地域の競争力を高める観光まちづくり」と題して講演し、各地の事例紹介や観光の戦略づくりの解説を行った。
講演する楽天トラベルの山本社長