森トラスト、23年夏に新ホテル開業 奈良県との官民連携事業


 森トラスト(東京都港区、伊達美和子社長)は1日、奈良県の官民連携事業「吉城園周辺地区保存管理・活用事業」で23年夏に開業予定の新ホテル名が「紫翠 ラグジュアリーコレクションホテル 奈良」に決定したと発表した(画像は鳥瞰図(ちょうかんず))。

 同日開いた会見で伊達社長は「日本建築の中で和の要素を楽しみながら、プライベート性が確保されたホテル滞在を国内外の旅行客に提供する。奈良の国際ブランド力向上とインバウンド誘客に貢献したい」と述べた。想定するインバウンド宿泊客比率は「当面は20~30%。目標は50%」とした。

 同ホテルは、同社が2017年に立ち上げたホテルブランド「翠 SUI」の3軒目で、同時にマリオット・インターナショナルの最高級カテゴリーブランド「ラグジュアリーコレクション」を誘致したダブルブランドホテルとなる。

 同ホテルが立地する吉城園周辺エリアは、奈良公園の西端に位置し、春日大社や興福寺、東大寺などの世界遺産に囲まれた緑豊かな場所。設計は隈研吾氏。約9千坪の敷地に8棟を配置する。地上2階建で客室数は全43室。

 同社は「ラグジュアリー・デスティネーション・ネットワーク構想」を掲げ、全国各地にグローバルスタンダードのホテルを誘致・開発している。2020年7月に「JWマリオット・ホテル奈良」を開業。「翠 SUI」ブランドでは、15年3月に「翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都」を、18年12月に「イラフ SUI ラグジュアリ―コレクションホテル 沖縄宮古」を開業した。

 「翠 SUI」ブランドのコンセプトは「日本ならではの癒しの時間、グラマラスで非日常的な体験」。同社は「今後もそれぞれの土地にふさわしいホテル開発を通じて、日本各地の魅力を磨き、エリアの方々とともに世界に向けて日本を発信していくことで、さらなる日本の観光先進国化、地方創生に貢献していきたい」としている。

 
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