愛媛県松山市は4月27日、歌手の五木ひろしさんを「松山うたこころ大使」に任命した。五木さんの新曲「夜明けのブルース」の題材が松山・二番町であることにちなむ。市が観光大使を任命するのは初めて。
五木さんから市に「今後、曲を披露する際に、松山のPRも行いたい」との申し出があった。市も知名度向上と観光情報の発信などに大きな期待が持てると考え、大使の称号を付与することに。
五木さんの本名が松山数夫であることや、同曲の作詞、作曲が愛媛在住のレーモンド松屋氏(西条市出身)であること、さらに同曲がNHKラジオの人気番組「ラジオ深夜便」のテーマ曲となっていることも大使任命の理由となった。
松山うたこころ大使の名称は、正岡子規など多くの俳人を輩出し、小説「坊っちゃん」や「坂の上の雲」の舞台になるなど、松山の文学性や言葉を大切にするまちにふさわしいものとするために、「歌」ではなく、広い意味で仮名表記の「うた」とした。「こころ」は、五木さんが「歌の持つ力を聴く人のこころに届けていくこと」を大切にし、また、「坂の上の雲」のまちらしく「こころざし」の「こころ」にもかけ、仮名表記の「こころ」とした。
市役所で行われた任命式では、五木さんに野志克仁市長から任命書などが手渡された。五木さんは「ご縁があってレーモンド松屋さんに楽曲提供を依頼したところ、松山を題材にしたものができあがった。この歌で紅白出場を目指す。また、カップリング曲は広島の尾道が舞台で、松山市のすすめる瀬戸内・松山構想と合致する。松山市のPRに貢献したい」と意気込みを語った。