
現在16億人超と言われる世界のイスラム教徒(ムスリム)は、15年後には全人口の4分の1を占める22億人以上になるとみられている。
多くのイスラム教徒が住む東南アジアは、経済発展に伴い市場が大きく膨張し、イスラム圏外との経済関係も深まってきた。その一例が、訪日イスラム教徒の急増に対応しようとする日本の観光業界だ。
イスラム教徒を受け入れるためには、イスラム教の教義に従っていると判断されるもの「ハラル(ハラール)」についての理解が不可欠。観光業界でも対応は始まっているが、まだ不完全だと言わざるを得ない。
本書は観光だけではなく、ハラルビジネスに関わる全ての業種を対象にし、「第1部ハラルビジネスの現在」「第2部マレーシアへのビジネス展開」で構成。ハラル対応の基礎からイスラム教やイスラム市場の現状、インバウンドとアウトバウンドにおける対策などを解説している。
これからイスラム教徒対応を学ぼうとする観光業界関係者にとって、ハラルビジネスの基礎から解説する本書は大変参考になる。
アクマル氏はマレーシア人で、マレーシア・ハラル・コーポレーション代表取締役。日本のハラル環境整備に取り組んでいる。恵島氏はROI代表取締役。マレーシアへのビジネス進出に精通している。
212ページ、1500円(税別)。問い合わせ先は、幻冬舎ルネッサンスTEL03(5411)6710。
