日本温泉協会、指宿で総会と90周年式典


90周年記念式典であいさつする笹本会長(中央)

ONSEN文化を世界へ発信

日本温泉協会(笹本森雄会長、約1260会員)は6月25日、鹿児島県指宿市の指宿白水館で、令和元(2019)年度の会員総会と90周年記念式典を開催。19年度は「日本の『ONSEN』文化を世界に発信する」ことなどに取り組む方針を決めた。来年は6月に登別温泉(北海道登別市)で開催する。北海道では前回は1990年、定山渓のホテル鹿の湯で開いた。

鹿児島での総会開催は初めて。全国から約150人が参加した。18年度事業・決算報告などを審議、承認した。

19年度は、(1)創立90周年を迎え各温泉地と協働し、日本の「ONSEN」文化を世界に発信(2)新規事業開拓で財務改善(3)機関紙「温泉」とホームページ「温泉名人」で充実した情報を発信(4)温泉検定実施で温泉知識の普及と個人会員拡充を目指す―の四つを重点目標に掲げた。

(2)では、温泉地を回ってもらうため、「温泉遍路カード」について検討する。また、初となる温泉検定(温泉名人認定試験)は12月8日、川村学園女子大で行う。

群馬県の会員が日本の温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録への推進協力を求める議題を提出。県会議員らが出席し、「日本には草津温泉の時間湯、指宿温泉の砂蒸し温泉、湯の峯温泉(和歌山)のつぼ湯などさまざまな温泉文化がある。保全と世界への発信に協力を」と呼び掛けた。総会ではこれを承認、登録に向けて協力していくことを確認した。

総会に引き続き、90周年記念式典を開催。笹本会長は「協会は温泉の調査と研究を中心に、温泉資源保護や消費者の健康増進に寄与してきた」と述べ、協会活動への一層の理解と協力を求めた。

来賓として三反園訓鹿児島県知事、豊留悦男指宿市長、山本麻衣環境省温泉地保護利用推進室長らが出席、あいさつ。三反園知事は「鹿児島市内の銭湯はほとんどが温泉で、県内の小さな町に至るまで温泉マークの付いた看板があふれている」などと述べた。

このほか、協会理事を10年務める白水館の下竹原和尚会長を永年勤続役員会長表彰した。

ウェブサイト「鹿児島温泉観光課六三四城」を運営する六三四さん(温泉ソムリエ師範)が講演し、西郷隆盛や大久保利通らと温泉の関係をユーモアを交えて話した。

90周年祝賀・情報交換会は薩摩伝承館で行われた。薩摩琵琶奏者、上川路直光氏が「木崎原合戦三段」の一部を演奏。参加者は立食スタイルで親睦を深めた。

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