日本国際観光学会、オンラインで全国大会


 日本国際観光学会(島川崇会長=神奈川大学教授)は17日、第24回全国大会をオンラインで開催した。東京都調布市の白百合女子大学での開催が1年以上前から決まっていたが、コロナ禍が収束せず、各大学もオンライン授業を継続していることを踏まえて、同学会創立以来初のオンライン開催となった。

 島川会長は白百合女子大学からZoom中継で参加。冒頭あいさつで「東日本大震災では町も人も消えたが、コロナ禍では町(街)から人だけが消えた。Go Toトラベルも始まり、観光業界は徐々に活気を取り戻しつつあるが、ポストコロナの時代は、眼前の戦略性だけで良いのかを自問しながら前に進まなければならない。人の心の復興を意識し、市民から選ばれる業界を目指す必要がある」と話した。

 基調講演は、白百合女子大学学長で上智大学名誉教授・神学博士の高山貞美氏が「聖地巡礼―ローマとアッシジの想い出―」と題して語った。「中世ヨーロッパで、修道院などが聖地巡礼で疲れ果てた旅人たちに一夜の宿を提供し、保護したのが『ホスぺス』、もてなしを意味するのが『ホスピティウム』。これらのラテン語が、ホテル、ホスピタリティ、ホスピタルの語源となっている」と語った。その上で、ローマ、アッシジの教会や宗教美術などを紹介し、それぞれの意味を解説した。

 分科会では「新型コロナウイルス拡大とインバウンド市場―インバウンドトレンドと過去の変動要因から考える」(山口大学・西尾健氏)、「COVID―19が観光業を通じてアジアの経済成長に与える影響 国際収支を通じた影響を中心に」(財務省国際局為替市場課・棚瀨順哉氏)など新型コロナウイルスの影響に関する研究発表も行われた。

 
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