日中国交正常化50周年 記念行事で女将対談


旅館の女将による公開対談

「国民交流が大きな絆に」二階ANTA会長があいさつ

 日中国交正常化50周年を祝う記念行事が9月29日、東京都内各所で開かれた。経団連の十倉雅和会長を委員長とする日中国交正常化50周年交流促進実行委員会などが主催した。公式行事の一つ「日中茶話会『日中観光交流』」は東京都千代田区の赤坂プリンスクラシックハウスで実施。関係者約100人が出席した。

 二階俊博衆院議員(全国旅行業協会会長)は冒頭の開会あいさつで、「日中国交正常化30周年で1万3千人の訪中団を組織し、万里の長城のそばに植樹をした木々が大きな森に成長した。コロナ禍で日中の交流人口は激減しているが、19年の訪日中国人インバウンドは959万人を記録した。地道な活動を通じた国民同士の交流が50年間の日中関係を支えてきた。これから50年、100年後を見据えて、国民交流がさらに活性化し、大きな絆となることを祈念している」と述べた。

 和田浩一観光庁長官らのあいさつなどに続き、岐阜県下呂温泉の旅館女将2人が登壇。「国境を越えた“おもてなし”日本観光の可能性と未来」をテーマに女将対談を行った。ファシリテーターは観光庁国際観光部長の星野光明氏が務めた。登壇した女将は、「下呂観光ホテル しょうげつ」の長坂正惠女将(日本旅館国際女将会会長)と「山形屋」の盛月芳(日本名・服部曉佳)女将。日本旅館国際女将会(事務局・観光経済新聞社)からは他に4人の女将(深山荘高見屋、五浦観光ホテル、黒船ホテル、金盛館せゝらぎ)が着物姿で出席した。

 長坂女将は、1995年の発足以来。中国を含む16の国と地域・60都市を訪問し、日本の旅館文化と温泉文化をPRしてきた日本旅館国際女将会の活動内容を紹介。自館については、京都から下呂観光ホテルに嫁いだ後、1993年に団体旅館を「一人一人のお客さまの顔が見える宿屋に戻そう」と決意し、小規模高級旅館「しょうげつ」を新築したことなどを語った。

 1804年創業の老舗旅館山形屋に中国・上海から嫁いだ盛女将は、「生活習慣が違い、旅館のことも女将のことも何も分からなかった私を長坂女将が本当に親切に支えてくれた。感謝している。老舗旅館も時代に応じて変わらなければ生き残れないと思い、インバウンド客の受け入れを始めた。初めて旅館に泊まる中国人は温泉旅館の使い方を知らない。受け入れ当初はトラブルも多かったが、日本のルール、温泉文化を丁寧に説明してあげることで解決した。温泉は心も体も癒やす。遠くの人たちとも親しくなれる」と語った。

あいさつする二階会長

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