日中韓観光大臣会合の2日前の16日、「上海万博旅行説明会」と「本保芳明観光庁長官、邵偉中国国家旅游局長会談」が東京・千代田区のホテルニューオータニで開かれた。 邵局長を団長に中国から来日した110人の代表団が、来年5月1日から10月31日まで184日間開かれる上海万国博覧会の概要を、参加した旅行会社、報道機関に説明。送客と広報の協力を呼びかけた。
別室で行われた本保長官、邵局長会談には金井耿・日本旅行業協会会長をはじめ、旅行各社の社長、会長クラスが出席した。長官と局長は日中間の観光交流人口が順調に拡大し続けていることを確認。上海万博を機にさらなる交流の拡大を目指すことを約束した。
金井会長は「上海万博は総入場者数7千万人、うち海外からの入場者数350万人を目標に掲げている。日本からは旅行業界が一致団結して100万人は送客したい」と意欲を示した。
邵局長は「観光業では旅行会社の果たす役割が極めて大きい。日本の大手旅行会社は管理システムがしっかりしているので、旅行者の管理手法についても中日間で交流が必要だ」と話した。7月に始まった中国人向け個人観光査証の発給開始で訪日中国人旅行客の増加に弾みがついていることにも言及。「双方向交流で両国にもたらされる利益は計り知れない。政府機関は戦略的視点でこれを直視すべきだ」と話し、査証条件のさらなる緩和を促した。
続いて開かれた懇親会「中国観光の夕べ」には400人が出席。二階俊博・全国旅行業協会会長(=自民党幹事長代理)、藤本祐司国土交通大臣政務官、崔天凱駐日中国大使らの要人が壇上であいさつした。
会談する本保長官(左)と邵局長