全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)の多田計介会長はこのほど、10月7日に閣議決定され、国会に提出された旅館業法等改正法案について、早期の審議と成立を要望する声明を公式ホームページ上で発表した。内容は次の通り。
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さる10月7日、旅館業法等改正法案が閣議決定され、国会に提出されました。
今回の旅館業法等改正法案は、旅館・ホテルにおける新型コロナウイルス感染症のまん延防止、カスタマーハラスメントへの対応とともに、事業承継の円滑化や差別防止のさらなる徹底を柱とするもので、われわれにとって極めて重要かつ大切な法案であります。
また、一部の患者や障害者・ご家族の方から、「この法改正によって差別が助長されるのではないか、排除されてしまうのではないか」などの懸念の声がありますが、旅館・ホテルにおいて不当な差別を行ってはならないことは当然であり、疾患や障害がある方もない方も分け隔てなく、「おもてなし」の心を持って、引き続きお迎えしていく所存です。
われわれ全旅連はこれまでにも、高齢者や障害者が利用しやすい、「人に優しい宿」シルバースター登録制度の普及推進に取り組んでまいりました。今回の改正で努力義務となる、従事者研修などを通じて、営業者・従業員が一体となって差別防止のさらなる徹底や配慮を要する宿泊者の特性に応じた適切なサービスの提供に取り組んでまいります。
今後も宿泊者が安心・安全に宿泊施設をご利用いただくためにも、また将来に向けてわれわれ宿泊事業者と宿泊者が快適で発展的な関係を築いていくためにも、旅館業法等改正法案の早期の審議・成立を強く求めるものです。