旅館・ホテル、食中毒多発期迎え、防止に全力

  • 2009年8月5日

従業員出入り口前で必ず手洗い、うがいをする(岐阜県・高山グリーンホテル)

従業員出入り口前で必ず手洗い、うがいをする(岐阜県・高山グリーンホテル)

 食中毒の多発期を迎えている。大量の食品を扱う旅館・ホテルは一層の注意を払わねばならない。全国の旅館・ホテル経営者に、食中毒防止へ実践していること、自館ならではの食中毒防止対策を聞いた。

■人体に関すること
 「手洗い励行」(中部・A館)、「手洗いをこまめにすること」(北海道・B館)、「手洗い、体調管理」(中部・C館)など、手指の殺菌・消毒の重要性を指摘する声が多い。

 特に調理場で働く人の管理を徹底。「従業員全員が調理場入り口で手を消毒する」(関東・D館)、「調理場のあらゆる所へ薬品入り手洗い器を設置し、実行後、手洗いチェック表に30分おきに記入させる。毎日総務課がチェック」(九州・E館)など、手洗いのほかチェック体制の重要性も指摘している。

■食品管理
 食材の管理に関しては、「食品の仕入れと使う順序を厳格なルールで守ること」(B館)、「冷蔵庫の開け閉めはなるべく少なく」(D館)など。また、「カキなどの二枚貝はノロウイルスが心配なので極力使用しないこと」(B館)などの事故回避策もみられた。

 調理の段階では、「仕込みの段階で熱を入れたもの(鍋で煮た料理など)を、熱を完全に冷ましてから、冷蔵庫に入れること」(D館)、「食事盛付時間の調整(個人型のため、直前の盛付を心掛けている)」(中部・F館)、「盛付係の手袋、マスク、帽子の着用」(東北・G館)など。

 またサービスの段階では、「生ものなどの後出しサービス」(G館)、「宴会場での料理膳への掛け紙の使用」(同)などが挙げられた。

■周辺環境
 調理場を含めた環境面では、「調理場を清潔に保つこと」(B館)、「厨房内換気設備の強化」(中国四国・H館)、「スプレー式消毒液の設置(館内トイレ、パブリック)」(G館)など。

 また、「民間(の検査機関)に衛生検査を依頼」(A館)、「ハサップの導入」(G館)など、事故防止へ積極的な投資をしている旅館・ホテルも多くあった。

■研修・啓蒙活動
 「涼しい北海道だが、蒸し暑い日は朝礼で各部署に注意を呼び掛けている」(B館)、「毎朝の全体朝礼と接客係朝礼での注意と訓示」(G館)、「従業員に対してミーティングごとに周知徹底」(H館)など、毎日のミーティングで従業員に注意を呼び掛ける旅館・ホテルが多い。

 さらに「お客さまへの(宴会場での)消毒、殺菌のお願い」(F館)、「お客さまに対しても手洗いや衛生管理をお願いしている」(H館)、「出入り業者さんへの注意喚起」(F館)など、宿泊客や取引業者にも注意を促している。

 「保健所を招いての衛生講習会の実施」(H館)、「保健所より講師を招き、全従業員を対象に食中毒研修実施」(A館)、「温泉組合での食中毒防止講習会の開催」(F館)など、事故防止の講習会も盛んに行われている。

 さらに全国旅館生活衛生同業組合連合会(全旅連)がインターネット上に開設している「旅館・ホテル安心安全管理検定サイト」の受検を挙げる旅館・ホテルもあった。同サイトは全旅連が作成した食品や施設の衛生管理マニュアルの理解度を測る検定で、受検して高得点を上げると全旅連から「旅館・ホテル安心安全管理士」に認定される。全旅連では事故防止の観点から、多くの受検を呼び掛けている。

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