旅行支援、水際対策から1ヵ月 旅館経営者に現状を聞く


 全国旅行支援の開始、水際対策緩和からおよそ1カ月。全国の温泉・観光地の現場の状況はどうか。「制度、手続きが複雑で従業員負担が大きい」との声もある全国旅行支援への評価は。旅館・ホテル経営者に聞いた。

 「10月以降の予約は2019年比で100~110%。21年比では150%。大変ありがたいことだ」と九州のA旅館。「インバウンドも10月の水際対策の緩和が発表されてから、急に問い合わせや予約が動き始めた」といい、年末年始も「満室に近い予約が入っている」状況だ。

 九州のB旅館、甲信越のC旅館も「10月の全国割開始からいきなりトップスピードになった感じがある。水際対策緩和の影響でインバウンド団体の復活がありがたい。FITも少しずつだが入っている」「全国旅行支援開始から予約がコロナ禍以前に戻ったような盛況な日々で、忙しいことに感謝している」という。

 関東地方のD旅館、甲信越地方のE旅館は「10月は昨年の2倍になるものの、例年の7割程度。11月も現時点で昨年比1.5倍の予約だが、例年の7割弱。当館はもともと、秋は個人よりグループ・団体が多かったので、(団体が少ない現在は)かなり好転したとは言い難い」「今秋の入り込みは19年並みの客室稼働となっている。ただし、団体・グループ客は引き続き厳しい状況で、総売り上げは落ちている」と、いまだ低迷する団体旅行の復活を待望する。

   ■   ■

 インバウンドについて前出のA旅館、D旅館は「香港、カナダ、ルーマニアなどから予約や問い合わせが入っている」「多くの国から来ているのが今回の特徴。12カ国から来ていて驚き」。関西地方のF旅館は「インバウンド全体の半数近くがアメリカ」と、昨今の大幅な円安の影響を受けている形だ。

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