文化庁、札幌市・大阪府河内長野市・兵庫県神河町の「文化財保存活用地域計画」を認定


 文化庁はこのほど、文化審議会の答申を受けて、札幌市、大阪府河内長野市、兵庫県神河町が策定した「文化財保存活用地域計画」を認定した。これで同計画の認定は9市町となる。

 同計画は昨年4月施行の改正文化財保護法に基づく新たな仕組みで、地域における文化財の計画的な保存・活用の促進などを目的としている。認定された市町は国に文化財の登録を提案できるほか、事業への補助金が加算されやすくなる。

 札幌市の計画では、市民参加による文化財の調査、把握を行い、それぞれの文化財の魅力を生かした観光資源としての可能性、地域活性化につながる活用方法について意見交換するワークショップを実施。

 重要文化財、道庁旧本庁舎については、道が保存修理工事を実施するほか、道の歴史文化や自然景観に関する展示、名産品販売や食文化を提供するスペースを設ける予定。八角塔からの眺望を生かした体験プログラムも行う。

 河内長野市は九つの歴史文化遺産保存活用地区を設定し、地区ごとの課題に対応して事業を展開。旧寺辺領の社寺跡や祭礼、近世文書などの調査を実施、地区の魅力を明らかにし、それらを含む歴史文化遺産を「ぐるっとまちじゅう博物館」として一斉に公開し、観光促進につなげる。

 また、日本遺産「中世に出逢えるまち」とも関連付けて、説明板やサインの設置、ガイド育成を行い、地区の回遊性を高めるとしている。

 神河町は町の歴史文化のテーマに基づき、「かみかわ歴史文化ものがたり」という九つの関連文化財群を設定。このうち、「但馬街道と生野鉱山寮馬車道(銀の馬車道)に係るものがたり」「播磨国風土記と福本遺跡に係るものがたり」について、調査、活用を掲げる。

 同計画については、これまで茨城県牛久市、山梨県富士吉田市、長野県松本市、奈良県王寺町、島根県益田市、長崎県平戸市が認定されている。

 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第37回「にっぽんの温泉100選」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2023年度「5つ星の宿」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第37回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2023 年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月22日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒