文化審議会、「沖縄ホテル」など登録有形文化財290件、重要文化財9件も


沖縄ホテル旅館棟

沖縄ホテル旅館棟

 国の文化審議会は11月24日、「沖縄ホテル」をはじめとした登録有形文化財(建造物)290件の登録と、高野山の金剛峯寺本坊12棟など9件の建造物を重要文化財に指定するよう萩生田光一文部科学相に答申した。加えて、重要伝統的建造物群保存地区として愛媛県の宇和島市津島町岩松伝統的建造物群保存地区1件の選定を答申。今回の答申で登録有形文化財(建造物)は1万4035件、国宝・重文(建造物)は2574件・5457棟、重要伝統的建造物群保存地区は127地区になる予定だ。

 登録有形文化財には、昭和16年創業の沖縄最古のホテル「沖縄ホテル」の旅館棟、レンガ棟、大道門、瓦石垣の4件を選定。沖縄の建築家・仲座久雄によるもので、例えば旅館棟は各階の窓上に庇をめぐらし、壁面やバルコニーに中空のコンクリートブロックを装飾的に利用するなど、仲座久雄らしい特徴を示している。「戦後沖縄におけるホテル発祥の遺例として希少」と評価された。

沖縄ホテルのウェブサイト

沖縄ホテルのウェブサイト

 このほか登録有形文化財には東京・神田川を渡る地下鉄用の橋梁「東京地下鉄丸ノ内線御茶ノ水橋梁他2件」や、現在は文化庁京都庁舎として活用されている京都市の「旧京都府警察本部本館(文化庁京都庁舎本館)」、大阪・御堂筋のオフィスビルディング「御堂ビルディング」なども選ばれている。

 重要文化財に選ばれた金剛峯寺本坊12棟は高野山真言宗の総本山。本坊の中心をなす大主殿と奥書院は文久2年(1862年)の建立で、高野山の寺院の規範となる間取と伝統的かつ複雑な屋根形式を示しているという。

金剛峯寺本坊

金剛峯寺本坊

 なお、重要文化財として選ばれた建物の一覧は以下の通り。

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