政府は8月23日、外務省で世界遺産条約関係省庁連絡会議を開き、群馬県の「富岡製糸場と絹産業遺産群」を世界文化遺産に推薦することを正式決定した。
9月30日までに推薦書の暫定版、来年2月1日までに正式版を、ユネスコ世界遺産センターに提出する。順調にいけば、2014年6月か7月にユネスコ世界遺産委員会で登録の可否が審査される見通しだ。
同遺産群は、明治政府が1872年に設立した全国初の官営製糸工場だった同製糸場のほか、近代養蚕農家の原型となった「田島弥平旧宅」(伊勢崎市)、養蚕技術の教育機関「高山社」(藤岡市)、蚕の卵(蚕種)の冷蔵施設「荒船風穴」(下仁田町)の4資産で構成される。
大澤正明知事は同日、「世界に向けた新たな一歩を踏み出すことになったと感じている。まずは9月の暫定版推薦書の提出に向け、文化庁や関係自治体とよく連携して、しっかりと取り組んでいきたい」とのコメントを発表した。
富岡製糸場内にある東繭倉庫