観光庁がこのほど発表した宿泊旅行統計調査の結果、宿泊施設の2018年11月の延べ宿泊者数(2次速報値)は、前年同月比1.5%増の4276万人泊となった。このうち日本人の延べ宿泊者数は前年同月に比べて微減、外国人の延べ宿泊者数は約1割増で11月として過去最高だった。都道府県別では、9月の地震の影響などを受けていた北海道の延べ宿泊者数がプラスに転じ、外国人も下げ幅が縮小した。
日本人の延べ宿泊者数は、前年同月比0.2%減の3568万人泊。18年1月以降、6月の0.2%増、10月の0.4%増を除く各月が前年同月の実績を下回っている。外国人の延べ宿泊者数は同11.3%増の708万人泊で、伸び率は3カ月ぶりに2桁を回復した。全体に占める外国人の割合は16.6%だった。
延べ宿泊者数全体を都道府県別に見ると、前年同月の実績を上回ったのは26都道府県だった。北海道は7月以降、マイナスが続いていたが、前年同月比5.3%増の246万人泊とプラスに転じた。延べ宿泊者数の上位では、東京都が同3.2%増の513万人泊、大阪府が同5.7%増の299万人泊などだった。
外国人延べ宿泊者数では、前年同月の実績を上回ったのは28都府県。北海道は、9月が23.4%減、10月が10.7%減だったが、11月は3.4%減の41万人泊と下げ幅が縮小した。外国人延べ宿泊者数の上位では、東京都が前年同月比17.6%増の187万人泊、大阪府が同19.9%増の113万人泊、京都府が同9.0%増の48万人泊など。
外国人延べ宿泊者数の伸び率を都市、地方で比較すると、三大都市圏(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫の8都府県)は16.2%増、地方部(三大都市圏以外)は4.1%増だった。
外国人の国・地域別の延べ宿泊者数は、最多の中国が前年同月比20.2%増の155万人で全体の24.9%を占めた。続いて台湾が同3.6%減の85万人泊、韓国が同12.8%減の79万人泊、米国が同24.2%増の48万人泊、香港が同7.1%減の44万人泊など。