平和祈念展示資料館、日本画の横山大観、洋画の藤田嗣治らが原画を描いた約400点の軍事郵便絵葉書を展示

  • 2022年6月21日

 平和祈念展示資料館は、日本画の横山大観、洋画の藤田嗣治らが原画を描いた約400点の軍事郵便絵葉書を7月5日から展示する。

第二次世界大戦における兵士、戦後強制抑留(いわゆるシベリア抑留)、海外からの引揚げに関する資料を展示する平和祈念展示資料館(東京都新宿区西新宿)は、初の試みとして、軍事郵便絵葉書の絵が印刷された面(裏面)だけを一挙に展示する、2022年度第1回企画展「軍事郵便絵葉書に見る 彩管報国(さいかんほうこく)の画家たち」を開催します。
本展では、当資料館が所蔵する700点以上の軍事郵便絵葉書から約400点を展示。様々なジャンルの多くの画家たちが「彩管報国」のスローガンのもと、独特な感性と目線で描いた絵葉書を紹介します。
期間は、2022(令和4)年7月5日(火)~10月16日(日)。8月29日(月)に一部展示替えを行います。休館日は毎週月曜日(祝日の場合はその翌日)と、当資料館が入居する新宿住友ビル全館休館日の8月28日(日)。ただし8月15日(月)は開館します。入館料は無料です。

横山大観「日出處日本」横山大観「日出處日本」

「軍事郵便」とは、戦地の兵士などが日本の家族へ、あるいは日本から戦地の兵士に送る郵便のことです。明治時代の日清戦争(1894~1895年)から、1945(昭和20)年の第二次世界大戦終戦まで存在していました。兵士は、現在地や部隊の編成などの軍事機密に関係する内容は書くことが禁じられ、また戦地が移動するため、郵便物は軍でまとめられ、検閲を受けなければなりませんが、手紙や葉書は兵士と家族を繋ぐ唯一の通信手段でした。

「彩管報国」の「彩管」は「絵筆」のこと。1937(昭和12)年の盧溝橋事件に端を発した日中戦争から第二次世界大戦にかけて、“絵筆を執って国のために尽くす”という「彩管報国」の理念が生まれました。多くの画家たちは「彩管報国」のもと、あまり取り扱ってなかった戦争や国威発揚をテーマにした戦争画を描くようになり、中には志願して従軍画家となって自発的に戦地に赴き、戦闘の様子を描く画家もいました。
彩管報国の主な目的は、陸軍や海軍が後援する「従軍画家協会展覧会」「聖戦美術展」「海洋美術展」「航空美術展」などでの戦争画の発表であり、軍への作品の売上金の献納や作品寄贈でした。

軍事郵便絵葉書には、大作の戦争画や展覧会の入選作が使用されたほか、従軍画家が描いた、普段の兵士の姿や異国の風景、戦地の日常の風物などのスケッチや水彩画が多く採用されています。また、戦争中の国内(内地)の暮らしや何気ない日常の1こまを描いたものもあります。従軍画家として現地に赴き、軍事郵便絵葉書の原画を提供した画家だけでも100人近くいました。画家たちにとっては、これも「彩管報国」であり、戦闘の場面だけでなく自由な目線と発想で描くことも「彩管報国」でした。

佐藤漾子「慰問袋に真心こめて」佐藤漾子「慰問袋に真心こめて」

《企画展の概要》
本来、軍事郵便葉書は書かれた内容が重要で貴重な戦争資料ですが、本展では、絵葉書の絵が印刷された裏面にスポットを当て、約70名の画家が描いた約400点の軍事郵便絵葉書を、画家のジャンル別に展示します。
■日本画家たち:
池上秀畝(いけがみ・しゅうほ)、伊東深水(いとう・しんすい)、川合玉堂(かわい・ぎょくどう)、川端龍子(かわばた・りゅうし)、小早川秋聲(こばやかわ・しゅうせい)、竹内栖鳳(たけうち・せいほう)、野田九浦(のだ・きゅうほ)、横山大観(よこやま・たいかん) など

竹内栖鳳「アレ夕立に」竹内栖鳳「アレ夕立に」

■洋画家たち:
石井柏亭(いしい・はくてい)、石川寅治(いしかわ・とらじ)、荻須高徳(おぎす・たかのり)、小磯良平(こいそ・りょうへい)、小早川篤四郎(こばやかわ・とくしろう)、小林萬吾(こばやし・まんご)、鶴田吾郎(つるた・ごろう)、寺内萬治郎(てらうち・まんじろう)、中澤弘光(なかざわ・ひろみつ)、中村研一(なかむら・けんいち)、藤田嗣治(ふじた・つぐはる)、向井潤吉(むかい・じゅんきち)、吉田 博(よしだ・ひろし)、和田三造(わだ・さんぞう) など

藤田嗣治「大地に花と咲く挺身落下傘部隊の活躍(パレンバン)」藤田嗣治「大地に花と咲く挺身落下傘部隊の活躍(パレンバン)」

■女流画家たち:
朝倉 摂(あさくら・せつ)、國越孝子(くにごし・たかこ)、佐藤漾子(さとう・なみこ)、堀 文子(ほり・ふみこ) など

國越孝子「櫻狩り」國越孝子「櫻狩り」

■挿絵画家たち:
岩田専太郎(いわた・せんたろう)、高畠華宵(たかばたけ・かしょう)、竹中英太郎(たけなか・えいたろう)、中原淳一(なかはら・じゅんいち)、松本かつぢ(まつもと・かつぢ) など

高畠華宵「武運を祈りて」高畠華宵「武運を祈りて」

■漫画家たち:
荒井一壽(あらい・いちじゅ)、宮尾しげを(みやお・しげを)、小野寺秋風(おのでら・しゅうふう) など

小野寺秋風「入営」小野寺秋風「入営」

【2022年度「第1回企画展」 開催概要】
催事名称:2022年度第1回企画展「軍事郵便絵葉書に見る 彩管報国(さいかんほうこく)の画家たち」
場所:平和祈念展示資料館 企画展示コーナー
所在地:〒163-0233東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル33階
期間:2022(令和4)年7月5日(火)~10月16日(日)
※8月29日(月)に一部展示替えをします。
時間:9:30~17:30(最終入館17:00)
休館日:
・毎週月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日) ※ただし8月15日(月)は開館
・8月28日(日)※新宿住友ビル全館休館日
入館料:無料
展示点数:軍事郵便絵葉書 約400点(前期・後期を通じた総展示点数)
展示方法:「日本画家」「洋画家」「女流画家」「挿絵画家」「漫画家」のジャンルに分けて展示
主催:平和祈念展示資料館
一般の方からの問い合わせ先:
平和祈念展示資料館
TEL:03-5323-8709
公式HP:https://www.heiwakinen.go.jp

※参考:「平和祈念展示資料館」 施設概要
施設名:平和祈念展示資料館
英文表記:Memorial Museum for Soldiers, Detainees in Siberia, and Postwar Repatriates

開館日:平成12(2000)年11月30日
施設内容:兵士、戦後強制抑留者、海外からの引揚者に関する資料を展示
所在地:〒163-0233 東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル33階
TEL:03-5323-8709  FAX:03-5323-8714

アクセス:
・都営大江戸線 「都庁前」駅 A6出口から徒歩 約1分
・東京メトロ丸の内線 「西新宿」駅から徒歩 約5分
・JR、小田急線、京王線 「新宿」駅西口から徒歩 約10分
開館時間:9:30~17:30(最終入館17:00)
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日、夏休み期間は除く)、
年末年始、新宿住友ビル全館休館日
入館料:無料
展示面積:約460平方メートル
施設構成:
常設展示室(兵士コーナー、戦後強制抑留コーナー、海外からの引揚げコーナー)
企画展示コーナー、体験コーナー、情報メディアコーナー、図書閲覧コーナー、
ビデオシアター
所蔵資料数:
所蔵資料数:約22,000点、所蔵図書数:約12,000点
常設展示資料数:約400点(グラフィックやジオラマ含む)、開架図書数:約2,000点
館 長:立正大学名誉教授・増田 弘(ますだ・ひろし)
入館者数:約93万2,000人(2000年11月30日~2022年5月31日現在)
公式WEBサイト:https://www.heiwakinen.go.jp
公式YouTubeチャンネル:
https://www.youtube.com/channel/UCLrCfHRIshZcXbaKq3xuBTw

 
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