富士山静岡空港が4日開港、祝賀会に600人


祝賀会に600人が出席、期待の大きさがうかがえた

祝賀会に600人が出席、期待の大きさがうかがえた

 静岡県は6月4日の富士山静岡空港開港に先立つ5月31日、開港記念祝賀会とターミナルビル内覧会を開いた。

 JR静岡駅前のホテルセンチュリー静岡で開いた祝賀会には、片山さつき、望月義夫ら同県選出の国会議員、浜井卓男県議会議長、加納時男国土交通副大臣、間宮忠敏JNTO理事長、柴田耕介JATA理事長、各就航航空会社役員など596人が参加した。

 石川嘉延静岡県知事はあいさつで「昭和62年に空港建設予定地が決定し、平成8年に旧運輸省の設置許可が出た。以来13年、順風満帆ではなく苦難の日々が続いた」と振り返った。その上で「昨年9月、滑走路西側の支障物件(立ち木)問題で3月に予定していた開港が延期になった。2200メートルの滑走路での暫定運用になるが、地権者の協力を得て、5月17日にすべての支障物件の除去が済んでいるので、開港後数カ月で2500メートル滑走路の全面オープンを目指したい」と述べた。

 石川知事は5月19日、支障物件問題などの責任を取る格好で、6月17日付での知事辞任を発表している。空港開港の大仕事を最後に16年間の知事生活を終える。「飛行機は逆風に向かって飛び立つもの」と話し、苦渋の決断であったことをにじませながらも「航空会社6社が定期便を運行するなど新設空港としては出色のスタートになる。静岡県の観光振興に必ず貢献できるようになる」と強調した。

祝賀会に600人が出席、期待の大きさがうかがえた
祝賀会に600人が出席、期待の大きさがうかがえた

加納国交副大臣 「外客誘致に期待」
 祝賀会終了後、参加者のうち約130人は、約1時間のバス移動で空港に向かい、テープカットとターミナルビル内覧会に参加した。加納時男国土交通副大事は5月31日、富士山静岡空港記念祝賀会で記者団の質問に答えた。

──富士山静岡空港が6月4日開港する。
 「富士山、伊豆半島という観光地と日本第3位の製造業のメッカ、静岡県を後背地に持っている。観光と物流の拠点空港ができた意義は大きい」

──ソウルと上海に定期便が飛ぶ。訪日外国人旅行客への期待は。
 「海外で富士山の知名度は非常に高いが、今までは新幹線かバスで移動するしかなかった。富士山を目指して来日する観光ルートが実現した。期待は大きい」

──地方空港は数多くあるが。
 「空港がないことによるプラスと空港があることによるプラスを天秤にかけた場合、静岡県はあることによるプラスが勝ると考えている。富士山静岡空港は潜在力が高い」

──前代未聞の開港延期があった。
 「支障物件問題で開港が3カ月間延びたが、石川知事の体を張っての努力が最後に実を結んだ」

──2500メートル滑走路の本格運用はいつごろになるか。
 「様々な手続きを踏んだ上で、今年の夏から初秋までには開始したい」

記者団の質問に答える加納副大臣
記者団の質問に答える加納副大臣
 
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