子ども農山漁村交流プロジェクト、モデル事業対象地域に50カ所認定 農水省など


 農林水産省と文部科学省、総務省の3省は4月25日、全国の小学生が農山漁村で1週間程度の自然・集団宿泊体験を行う「子ども農山漁村交流プロジェクト」の全国推進協議会を発足、今年度の受け入れモデル地域50カ所を選んだ。3省は今後選定地域に対し、受け入れのためのソフト整備費用などを一部助成するほか、事業を通してプロジェクトの課題などを集約し、今後の取り組みに役立てたい考えだ。

 今回選んだのは、今年度実施する同プロジェクトのモデル事業対象地域となる、「先導型受入モデル地域」14カ所と「体制整備型受入モデル地域」36カ所。

 このうち先導型受入地域には、これまでにも体験旅行の受け入れ実績があり、一定規模以上の受け入れが可能な地域を選んだ。特に「周辺地域への波及効果が期待できるような地域」(農林水産省農村振興局)と位置付けた。一方、整備型地域は、すでに体験旅行や民泊などを実施しているものの、受け入れ可能な団体の規模や体験学習の担い手の位置付けなどについて、整備、強化の必要があると判断された地域。

 受け入れ規模は、いずれも1学年100人程度を受け入れられることを目安としている。

 先進地域には整備費用として50〜100万円、体制整備地域には200〜300万円を補助し、ソフト面での整備に利用してもらう。

 体験学習を実施するモデル校も選ぶ。235校中現在171校が決まったが、「すでに新年度が始まっており、これから新たに参加希望校を探すのは難しい面もある」(農水省)。参加希望があれば、今後も継続して選定を行う。

 プロジェクトは、5年後までに全国すべての公立小学校2万3千校、1学年あたりおよそ120万人が農山漁村での体験学習を経験できるようにするもの。今後全国500カ所に受け入れ地域を整備するなどの仕組みづくりを行う。初年度にあたる今年は、モデル地域、モデル校を中心に双方の課題や問題点を抽出。今後の拠点整備やプロジェクトの推進のための態勢作りに役立てる。

 併せて4月28日から同プロジェクトの愛称を募集する。受付期間は5月9日まで。郵送、ファクス、事務局宛てメール、もしくはシンポジウムホームページ(http://www.ohrai.jp/kodomo/sympo08)で直接受け付ける。TEL03・3548・2718、ファクス03・3276・6771、専用メールアドレスはsympo08@ohrai.jp

シンポジウムの参加者を募集 農山漁村シンポ
 プロジェクトの発足を記念し、子ども農山漁村交流プロジェクト全国推進協議会は5月19日、東京渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センター大ホールで記念シンポジウムを開く。

 先進事例報告として、宿泊体験活動の紹介や沖縄県伊江村などの活動報告を行う。今回選定したモデル地域の紹介やキックオフ宣言も予定。このほか、同協議会の川勝平太会長が「子ども農山漁村交流プロジェクトを推進する意義」をテーマに講演する。

 都道府県や市町村の担当者や受け入れ地域の担当者、学校関係者を含め、広く一般から参加者を募る。参加申し込みはシンポジウム事務局まで。

 
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