大都市観光国際会議を日本で初開催 UNWTOと国交省


 世界観光機関(UNWTO)と国土交通省が主催する「大都市観光国際会議」が9日、神戸市の神戸国際会議場で開かれた=写真。同会議は、アジア地域における大都市観光促進を目的に過去、上海と釜山で行われたが、日本での開催は初めてとなる。今回は、都市環境の改善や景観維持、防災などの課題への対処と、観光による経済発展を両立させる施策をテーマに、グレッグ・リチャーズUNWTOコンサルタントによる基調講演などが行われた。アジア太平洋地域を中心に21の国や地域から約90人の観光関係者らが出席した。

 開会式では、冬柴鐡三国土交通相が、観光庁設置やビジット・ジャパン・キャンペーンなど日本の施策について紹介。井戸敏三兵庫県知事は、豊富な観光資源をもつ兵庫県をツーリズムの拠点の一つに数えてほしいとアピールした。

 セッション1「世界における大都市観光について」ではマドリッド、バンコク、デリーの各都市の代表者が都市観光に対する取り組みを紹介。セッション2「日本における大都市観光について」では、神戸市、東京都がそれぞれ講演を行った。

 講演の中で、大森伸一神戸市国際文化観光局長は、阪神大震災の復興への取り組みとして、年間400万人以上の来場者のある神戸ルミナリエなどを紹介。今後の目指す方向性として(1)地域の財産、強みを大切にすること(2)地域のブランド化(3)滞在型観光の振興(4)東アジアに重点を置いた国際観光──などを挙げた。

 2016年夏季五輪の候補都市の1つに選ばれた東京都。猪瀬直樹副知事は都が実施しているディーゼル車規制や東京港埋立地に公園を作る「海の森」公園構想について述べ、「成熟国家都市の生き方、あり方のモデルを示すオリンピックにしたい」と話した。このほか、建築家の安藤忠雄さんによる特別講演「観光は国の力」が行われた。

 講演終了後、大都市観光の抱える問題などについて出席者らがパネルディスカッションを行った。

 
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