日本政府観光局(JNTO)は12月17日、訪日インセンティブ旅行(海外の企業などが日本で実施する報奨・研修旅行)の優良事例を表彰する「ジャパン・ベスト・インセンティブ・トラベル・アワード2020」の受賞者を決定した。過去最多となる16カ国・地域83件の応募の中から、大賞には、日本の小売り文化やホスピタリティを学ぶことをテーマに催行されたドイツからのツアーを選んだ。
アワードの開催は今回で5年目。対象は2019年度に実施された延べ宿泊者数が100人泊以上のツアー。旅行会社やミーティングプランナーなど、訪日インセンティブ旅行を取り扱う会社などからツアーを募集。外部有識者で構成する審査委員会を経て各賞を選出した。
大賞は、家具の販売成績優秀者を対象にした「VME リテール サファリ アンド ザ ビューティー オブ ジャパン」と題されたドイツ発のツアー。旅行の取り扱いは、teamtravel international(ドイツ)。東京、神奈川、京都、沖縄などを巡る10日間の日程で参加者は18人。有名デパートなどで日本のホスピタリティを学ぶ研修、プライベートアイランドを貸し切ったバーベキューなど、特別感のある研修や体験の提供などが評価された。
企画賞は、小売会社の成績トップ社員を対象にしたインセンティブツアー。旅行の取り扱いは、H.I.S International Travel(シンガポール)。シンガポール、台湾、香港、上海から121人が参加し、4日間の日程で沖縄に滞在した。ハーリー船のレース大会を実施するなど、日本らしいチームビルディングのプログラムを実施した。
貢献賞は、日系工具メーカーのトップ社員を対象にしたハンガリー発のインセンティブ旅行。取り扱いはJTB Germany(ドイツ)。50人が参加し、9日間の日程で東京、静岡、愛知、広島、京都を巡った。食への関心が高い参加者に対し、地方の商店街を通じて手配したオーダーメイドの昼食やスイーツを提供した。
特別賞には、ラグビーワールドカップ日本大会の開催に合わせて催行されたニュージーランドからのツアーを選んだ。取り扱いはFortis Events(ニュージーランド)。参加者数は86人、日程は13日間。大型スポーツイベントを契機に日本各地を訪問したツアーの好事例として選出した。