札幌市と神戸市を開催地とする大型国際会議2件の開催が決まった。観光庁と日本政府観光局(JNTO)が20日、関係機関を挙げた誘致活動の成果として発表した。2件のうち札幌市に決まった国際会議は、日本はもとよりアジアでの開催が初めてとなる。
札幌市で2018年8月に開かれることが決定したのは、「第30回世界牛病学会」。牛などの疾病に関する国際会議で、日本側の主催団体は日本産業動物獣医学会など。参加者数は約60カ国から2千人(このうち海外からは1500人)が見込まれている。
神戸市で15年11月に開かれることが決定したのは「シーグラフアジア2015」。コンピューターグラフィックスなどに関する国際会議・展示会。主催団体はACM SIGGRAPH。参加予定者は約30カ国から6千人(このうち海外からは1千人)。
世界牛病学会の誘致では、立候補したメキシコシティ(メキシコ)、ケープタウン(南アフリカ)、バルセロナ(スペイン)との競合の末に札幌市に決定。獣医数や乳牛の飼養頭数が多い地域性も評価につながったという。札幌コンベンションビューローやJNTOが連携して誘致活動を展開。農林水産相や北海道知事らの招請状も発出した。
シーグラフアジアの神戸市への誘致に向けては、昨年3月にJNTOの国際会議キーパーソン招請事業で、国際本部の関係者を視察に招待してアピール。国土交通相や文部科学相らの招請状も発出した。