財政破たんした北海道夕張市を観光で再建しようと、夕張リゾートと広告会社のビーコン・コミュニケーションズは7日、夕張の観光PRキャラクターを発表した。団塊世代の熟年夫婦をターゲットに「金はないけど愛はある」を座右の銘にした”自虐系”キャラクターで、イベントや商品などを展開していく。
キャラクターの名前は「夕張夫妻」。負債を連想させる夫妻の夫の本名は「夕張父さん(倒産)」、妻は「夕張まっ母さん(まっ赤)」。財政破たんを逆手にとったキャラクターで話題を喚起する。また、キャラクターの特徴を「夫婦円満の御利益がある」と設定。第1弾のイベントは11月22日(いい夫婦の日)に実施する。イベントでは「終着駅は愛の始発駅」と銘打ち、JR石勝線の終着駅となるゆうばり駅を全面改装、除幕式を行う。
2月以降も「夫婦の愛」などをテーマにしたイベントを企画。2月14日には「甘い愛をもう一度」をテーマに夕張メロン味のチョコレートを作るほか、4月には団塊夫妻向けの観光ツアーを発表。雪どけした爽やかな夕張を巡るツアーを企画している。
キャラクター開発はビーコン・コミュニケーションズの三寺雅人氏が手がけた。藤倉肇市長は「全国からの善意で夕張市は徐々に元気を取り戻した。今度は市民自らが主体となって動き出す時期。このキャラクターが観光PRの起爆剤になる」と期待を込めた。
ゆうばり駅でもイベントを実施する