地域活性化センターはこのほど、優れたＰＲ動画やパンフレットを表彰する「地域プロモーション大賞」について、動画部門で青森県弘前市、パンフレット部門で愛媛県宇和島市の作品を「大賞」に選んだと発表した。表彰式は2月開催を予定している。
弘前市の作品は、市首都圏キャンペーン実行委員会が制作したＰＲ動画「101回目への弘前公園の桜（2020）」。弘前公園の桜と、その桜を守る樹木医「チーム桜守」をはじめとした作業員の姿を追いかけたドキュメンタリー映像作品。
新型コロナウイルスの感染防止のため、記念すべき100回目の「弘前さくらまつり」は中止となり、園内も閉鎖された。そんな中、咲き誇る桜や桜吹雪を捉え、作業員の姿を描きながら、「散ったその瞬間からまた咲く準備を始める桜のように、この難局を共に乗り越え、来春の101回目の桜を皆さんと迎えたい」というメッセージを込めた。
審査員からは「コロナ禍に翻弄(ほんろう)された20年だからこそ生まれた映像。心を込めて桜を支える人たちのやさしさが美しい映像とともに届いた」「今を生きるメッセージ。長尺なのに一度も目が離せなかった」と絶賛の声が寄せられた。
同実行委員会は「ウィズコロナ時代のプロモーションとして、市民をはじめ県内外の方々へ映像を通して弘前公園の桜を楽しんでいただきたいと制作した」とコメントしている。
優秀賞は佐賀県小城市の「小城のおと」が受賞。市の産品や風景の音に着目し、音を主役にした自律感覚絶頂反応（ＡＳＭＲ）動画で、その発想が評価された。
パンフレット大賞の宇和島市の作品は「宇和島本」。ビジュアルを重視しつつ、「宇和島でやりたい10のこと」とテーマを分けて、それぞれの情報を深掘りし、しっかりとした読み物にした。誘客促進だけでなく、市民も意識したという。
書店で販売されているガイドブックと見間違えるほどの完成度の高さで、審査会満場一致で大賞に決まった。
市商工観光課は「光栄な賞をいただいた」とした上で、「（市民に）自分の町を自慢できるツールとして使ってもらえれば」とコメント。
優秀賞は香川県小豆島町の「町勢要覧『わたしは、小豆島。』」に。まちの名刺として活用できる冊子を目指して作成したが、審査員からは「観光パンフレットとしても十分役に立つ1冊」と評価された。
