国際観光施設協会が「観光まちづくり研究会」立ち上げ


 国際観光施設協会(村尾成文会長)は、「観光交流空間のまちづくり研究会」を立ち上げた。宿泊・観光施設の設計や施工、設備などを手がける企業を中心とする会員と、旅館・ホテルの経営者を中心とする地域の観光関係者が参加、情報を共有して観光地づくりを考える新しい試みだ。

 6日、東京都千代田区の九段会館で初会合を開き、各地域から景観づくりや観光資源の活用などで現状や問題点を聴き取った。今後、地域特性を生かした観光地づくりにつなげていく。

 研究会は、施設協会の会員だけでなく、旅館・ホテルの経営者などが名前を連ねる同協会の「マネジメント会員」が加わって発足。地域づくりに関する調査や研究、地域への提言、地域でのフォーラムの開催などを主な活動にする。

 村尾会長は「当団体は、観光のハード分野を担っているが、観光立国の実現には、施設単体ではなく、地域全体のあり方を改善することが不可欠だ。地域づくりに努力されている関係者と連携して取り組みたい」とあいさつした。

 研究会の狙いについては、中山庚一郎副会長(石井建築事務所会長)が「滞在型の観光地づくりが求められている。そのためには自然や歴史、文化などさまざまな『土地の力』を生かし、観光関係者だけでなく、異業種や行政と連携した観光交流空間づくりが必要。国際競争力を備え、持続可能な地域づくりを根付かせたい」と説明した。

 初会合では、新潟県の月岡温泉、長野県の鹿教湯温泉、福岡県の原鶴温泉など約10地域から出席した旅館・ホテルの経営者、観光協会の担当者などが、地域で取り組んでいる事業の展望、成功事例などを紹介。一方で地域からは、「長らく空き地のままだった温泉街の土地を旅館組合で取得したが、どのように活用すべきか」「新旧の建物、一般の住宅などが入り混じる温泉街の景観をどうしたらいいのか」などの悩みも挙げられた。

 
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