岩谷産業のグループ会社である国際衛生(東京都中央区)はこのほど、トコジラミ駆除に効果がある医薬品殺虫剤「パナノック」を用いた防除プランを開発した。ホテル・旅館に向けて、トコジラミの殺虫処理システム「パナノックシステム」として提案する。
パナノックシステムは、パナノックを専用の殺虫機に装着後、タイマーをセットして使用するもの。チェックアウトからインまでの客室にセットしておけば殺虫機が稼働してパナノックの有効成分が蒸発し、トコジラミを駆除してくれる。
システムの特徴は(1)速効性と強い殺虫効力(2)においが残らないので部屋がすぐに貸し出せる(3)駆除費用が安価──など。防除プランは、トコジラミの被害があった客室を施工し、発生、刺咬被害を防ぐ「基本駆除プラン」、基本駆除プランに加え周辺の客室も施工し、フロアへの拡散を防ぐ「安心駆除プラン」、定期的に施工し、いつ持ち込まれるか分からないトコジラミの増殖を予防する「継続防除プラン」の3種。
従来、トコジラミの駆除方法は、蒸気処理法、冷却処理法、吸引処理法など、ノンケミカルの方法が知られているが、「処理に時間がかかる」「作業者によって効力にムラが生じる」などの欠点があるという。また、液体殺虫剤や煙霧殺虫剤による駆除は、客室に殺虫剤のにおいが残ったり、トコジラミを隣室に分散させてしまう恐れもある。
同社では、「このシステムは、殺虫機による処理なので作業者による効力のムラもない」と採用を呼びかけている。
この件についての問い合わせ先は、国際衛生・製品営業部(TEL03・3667・6711)。
殺虫処理「パナノックシステム」